【鑑賞】バレエ・シンデレラ
目次
・熊川哲也KバレエカンパニーAutumn Tour 2021
『シンデレラ』
PLAZA FESTIVAL 2021 Daiwa House PRESENTS
熊川哲也 K バレエカンパニー Autumn Tour 2021
2021/10/2(土)
札幌文化芸術劇場 hitaru
第1幕 13:00~13:45
(休憩 25分)
第2幕 14:10~14:55
第3幕 14:55~15:35

熊川哲也氏
舞台が始まる前に熊川哲也さんのお姿
一瞬登場し
客席からキャーッという歓声が上がり盛り上がりました
貫禄があり素敵な方でした。
・1階(S席)1-29列-16番 [6F L3扉]
S席 13,000円 1階席 1-29列-16番


札幌ヒタル座席表


舞台中央より、やや左よりの席でした。


舞台は豪華で非日常をたっぷり堪能させていただき、
かぼちゃの馬車、オレンジマンとても楽しませてもらいました~♪
・アートプログラム【バレエ】シンデレラ
2021/9/10(金)
講師 千葉潤
ゲスト 栗山廉 Kバレエ カンパニー
クリエイティブスタジオ
定員170名 全席指定
参加料500円
(未就学児入場不可)

バレエ『シンデレラ』見どころ・聴きどころ
バレエ『シンデレラ』を楽しむために事前学習で参加しました。
全くの素人の私にはこういう企画はホントありがたいです。
何も知らない状態で鑑賞するのはそれはそれで新鮮かもしれませんが、
見どころや、こだわりポイントなどを押さえながら鑑賞するのも楽しみであります。
千葉教授のレクチャーはわかりやすくとても面白いです。
王子役栗山廉さんを迎えて
今回は王子役の栗山廉さんがゲストにいらして、色々話が聞けて、とっても楽しかったです!
手足が長くて本当の王子様(⋈◍>◡<◍)。✧♡でした。。。
ここから先の記事はアートプログラム(9/10)でいただいたレジュメのまとめです。
1. プロコフィエフって、どんな人?
➪ロシア-ソ連を代表する作曲家(1891-1953)
現代的な感覚と古典的な形式を融合した「新古典主義」の作風。
交響曲、協奏曲、オペラなどのほか、
バレエ、映画音楽
「キージェ中尉」
「アレクサンドル・ネフスキー」
「イワン雷帝」や
子供のための「ピーターと狼」
など幅広いジャンルで活躍しました。
ロシアロシア革命の翌年に国外脱出、ディアギレフのロシアバレエ団の専属作曲家として活躍するも、前衛主義を偏重する風潮に違和を強め、現代的でありながらも、わかりやすい「新しい単純さ」へ転向。
労働者や農民を啓蒙する大衆のための芸術を模索するそソ連に帰国。
2. 20世紀バレエの始まり
ロシアバレエ団バレエリュッス
ロシアの興行主セルゲイ・ディアギレフが、帝政ロシア時代のトップダンサーを引き抜いて結成。
ストラヴィンスキーやプロコフィエフ、ラヴェル、ファリアなど当時を代表する作曲家や
美術家文学者(ピカソ、ローランサン、コクトー)らと共に、
バレエを最先端の芸術分野にのし上げました。
バレエのステップや振り付けも全く新しいものに変化。
プロコフィエフは同郷の先輩ストラヴィンスキーと常に比較される立場に・・・。
プロコフィエフ「鋼鉄のあゆみ」(1927)
ロシア・バレエ団時代のプロコフィエフの代表作。工業化が進むソ連が舞台。
機械のオートメーションを彷彿させる音楽の無機的な音型反復が特徴。
「シンデレラ」の真夜中の場面の先駆。
ソ連の「ドラムバレエ」
革命後、社会主義国となったソ連では、貴族階級に好まれたバレエの存続が危ぶまれる状況に陥ります。
ソ連に残った活動家たちは、言葉のないバレエでも、社会主義の意義を伝えることを示すべく、演劇性を強めた「ドラム・バレエ」を開拓。
社会主義を題材にした作品を量産しました。
その後ソ連は、チャイコフスキーやプティパが築いた伝統とのつながりを強めつつ、”文化国家”としてのプライドをかけてバレエを保護育成してゆきます。
プロコフィエフ
「ロミオとジュリエット」 (1938)
ロシアバレエ団を離れて、 ソ連帰国後の 第1作。
前衛的な作風から古典に戻り、 重厚で写実的な演劇バレエを創造。
宮廷の厳粛さを表現する 「騎士の踊り」…ソフトバンクのCM♪(ロミオが仮面をつけてもぐりこむ)
魔法使いも妖精も登場せず、 主人公の二人が、 どちらも 最後に亡くなってしまう 悲劇的な幕切れ。
3. バレエ 「シンデレラ」ができるまで
. 前作「ロミオとジュリエット」 大成功( 1940)を受けて、 プロコフィエフに次の作品が依頼される。
・1941年に作曲開始も、独ソ戦により中断。 1944年完成。
1945年11月21日、モスクワ・ボリショイ劇場で初演、大成功を収める。
本作に「スターリン賞第1席」授与。
「ロミジュリ」での苦労
「バレエの愛好家たちは、私の 「ロミジュリ」には踊りがないと騒いでいるが、
それは 彼らがギャロップやポルカ…しか踊りと考えないからだ。
…時代遅れのやり方で作曲するのは簡単さ。
私なら、現代にふさわしいやり方で作曲することを示せるのに、
それを させてくれる台本がないなんて、何と悲しいことか!」
⇒古典の“模倣”ではなく“現代化”を求めて 「シンデレラへ」
プロコフィエフ 「シンデレラ」 の音楽 ♪
~チャイコフスキーの伝統を意識的に継承~
① 原作はフランスの宮廷詩人ペロー(「眠りの森」)
⇒第2幕の煌びやかな宮廷舞踏会が可能に。
②第3幕の王子の旅⇒異国(スペイン、アジア)の民族舞踊が可能に
◎古典的だが、どこかユーモラスな宮廷舞曲
ガヴォット: 中庸な速さの4拍子の舞曲。どこかに調子はずれの和音が…
パスピエ : 早い8分の3拍子の舞曲。小節ごとに目まぐるしく転調。
ブーレ: 早い2拍子の舞曲。颯爽とした出だしと、 ちぐはぐな合いの手。
プロコいたずら好きの作曲家、、、
◎劇の展開を表す個性的なワルツ
「舞踏会への出発」
「ワルツコーダ」
「王子とシンデレラ」
◎登場人物を適確に表す「ライトモティーフ」
シンデレラの多面性を表す3つの旋律 暗く辛い境遇
幸福への甘美な半音のゆらぎ
少女のあどけなさ

Kバレエカンパニーのファーストソリスト 栗山廉さんに聞く熊川版 「シンデレラ」の見どころ
栗山 康さんプロフィール
・北海道生まれ。10歳からバレエを始める。
・2008年ベルギー王立アントワープバレエ学校に留学。
・2010年ルードラベジャール・ローザンヌに入学。 在学中、ベジャール・バレエ・ローザンヌのヨーロッパツアーに参加。2012年に同校を卒業。
・2014年1月Kバレエカンパニーにアーティストとして入団。
・2016年9月ファースト・アーティスト、2018年9月ソリスト、202011月ファースト・ソリストに昇格
◎バレエダンサーの生活について
踊って表現する職業なので、やはり身体が資本 !
レッスン、 トレーニング、そして休養が欠かせない。
連日の公演の疲労や苦労を見せずに「夢」を見てもらうことが大切。
◎バレエという芸術の魅力とは
頭の先からつま先まで完璧を求める
「クラシック・バ レエ」の美しさの基準は世界共通、
言葉でなく音楽と ダンサーの身体で表現する 「総合芸術」
プレッシャーも強いが、
舞台が成功したときのお客様の 感動の声を聞けたときの
喜びや高揚感には代えがたい。
公開リハーサル
リハール風王子でも白鳥と眠りのでは違う
ゲストに来ていた栗山廉さんはの印象は手足がとても長く
王子様の雰囲気満々ていう感じでした!
千葉先生が色々質問してくださり親近感がわきました。
「お休みの日は何をしていますか?」
とか聞きたいことを聞いてくださり千葉先生ナイスです!
公開リハーサルの映像を見せていただき、
大勢の人の前でのレッスン指導を受けながら
お稽古してるのがとてもすごいなと思いました
王子様でも白鳥の湖と眠り姫の王子ではアプローチの仕方とか仕草などが違うというようなことなど、
とても興味深い話も聞けて、ただ単に王子さまというだけではなく
王子さまも色々な種類を演じるという役作りの姿勢に感銘を受けました。
◎熊川版 「シンデレラ」の特徴とは
他のヴァージョンにはない美しい衣装、スケール大きい 舞台装置、
多彩なキャラクターが映える振り付けと構成。
有名な「カボチャの馬車」はどのバレエ団よりも豪華絢爛!
プロコフィエフの難しい音楽に、熊川版ならではのステップが ぎっしり詰まっていて、見どころ満載。
◎栗山さんが選んだ 「シンデレラ」の見どころ
① 第1幕 「バレエマスター」 白塗りで滑稽に誇張されていて、
継母や継姉妹たちの踊りの愉快さをコミカルに演出。
②第2幕 「オレンジマン」 熊川版のオリジナルキャラクター。
シンデレラの時代には貴重な品であったオレンジの印象を ユーモラスに演出
(「三つのオレンジへの恋」 行進曲が引用)
③ 第2幕 「パ・ド・ドウ」 他では見られない熊川さんならではの 振り付け、曲
の盛り上がりと共に振付も早くなり、複雑になる
◎今回の公演の見どころ
Kバレエカンパニー2021-2022 シーズン最初の公演にふさわしい 華々しい演目になっている。 シンデレラ役に初挑戦のダンサーもいるので、新たなカップルの魅力も発見できる。。久々の札幌公演なので、 北海道の観客に向けた喜びやダンサーの パワーをヒタルの舞台でぜひ!
10月2日 :日高世菜さん/高橋裕哉さん
10月3日: 成田紗弥さん/栗山廉 さん